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道具がなくても絵は描ける!空中に指で人の顔を描いてみよう

絵のことを考えて生活していると、イマジネーションが膨らんで常に自己のビジョンに対する客観的な視点でモノを捉えるため、究極の訓練として空中に指でイメージング通りの描画を施し、それを納得のいくまで続けると、紙や鉛筆を用いなくても、想像を具現化するのに役立ちます。これらの行為は、キャンパスの上だけが絵を学ぶ場所ではないことの証明として、ある種の体験や個人的思想の追及の中に絵に対する改革意識を呼び起こすことが可能になりますので、これらの高度な訓練をより強化していく必要があります。前衛芸術が支配する美術界というのは、全ての思想が浮遊するかのごとくつかみ所がありません。

単純にここをこうすればいいとか、欠点の克服にはどの様な要素が必要なのかと言ったシニカルな考えを修正して、ただ描くという行為だけがシンプルに存在していれば、雑音を撥ね退けて前に進む事ができるので、フスマートのような奇想天外な技術に出会えるかもしれません。そうなるともう自己のコントロールできなくなり、とことん自分の道を進む以外に術はなくなりますが、それは一種の孤独との戦いでもあるので、過去を振り向いて自己の芸術意識を再構築するなどという方法論はいらなくなります。

では本当に脳内のイメージングだけで絵はうまくなるのでしょうか。ただそこには人生を歩む上で重要な人との出会いや人間としての成長も含めて統括的な経験の積み重ねが必要になるので、絵に対する技術や想像力が頭打ちになったら、旅に出て考える時間を作るとか、3ヶ月ぐらい絵から離れると言った行動はまさに脳内革命となって、インスピレーションの取得に積極的な体制作りを進める事ができます。

絵を人から褒められずに落ち込み続けることもよくありますが、可能性が平等に与えられているとすると、どうすればそれを掴み高い位置まで持っていく事ができるのか考え、まずは自分のビジョンやイマジネーションを客観視することから始めましょう。絵は想像力と技術、遊び心が必要になりますので、自分のファッションを新たにコーディネートしたり、家電製品などもデザイン重視で考えると言う生活空間の建て直しを図ることも物事を構築するための視覚が広がり、総合的に無の状態から最終的な造型構築に至るまで、幅広く対処できるようになります。

生活の中でも絵を描く上で技術向上のために役立つのは、カレンダーの写真やイラスト、新聞のレイアウトなど、デザイン的な要素を含んだ媒体を通して、それらの技術や遊び心を楽しみながら学び、吸収する事ができるので、まずはこれはいいと思うデザインを目にしたら、自分でも絵を描きながらバランス感覚や配色に注意して進める事が重要です。
例えば年賀状のデザインのサンプルはネット上に多くの人がアップしていますし、LINEのスタンプもイラストではありますが、様々な個性の集合体を通して、斬新な思考能力、ちょっとした工夫で変貌を遂げる基礎の発展も含めて学ぶべき事は多くありますので、まずは単調な描写でもいいので、どのような視点から発想すれば、作品が引き立つのか吟味する必要はあります。

絵は基本的にイラストレーションであり芸術でもあり、見方によっては総合的な娯楽という言い方もできます。浮世絵は広告とかブロマイドとして庶民の話題の中心になるべき媒体でしたが、今は芸術として世界中の美術館に展示されていると言う当時の人達から見ると不可思議な現象と言えます。しかしそのように形を変えるのが芸術や娯楽の根本となる喜びに付随しているので、今は人に認められなくても時流が変わったときに、受け入れられるという流れは必ず存在します。

絵は自己満足から!情熱があるなら力んで描いても納得の仕上がり

何を描いてもうまくいかなくて落ち込む事はよくありますが、そんな時は思いっきり力を込めて、集中して描きたいものを描いてみましょう。絵は相対評価を気にすると萎縮していくので、自己満足でもそれでいいと納得できれば、独自路線を進みつつ全力で取り組めます。絵を人に見せると言うのは非常に勇気のいることですが、周りに絵を描く人がいないと絵を描くこと事態が凄いことだと言うカルチャーショックのようなものが広がります。ですからうまい絵も下手な絵も総合的に受け入れる土台と言うものができるので、絵を描く人がいないコミュニティーの中で自分の絵を発表するとただただ驚かれると言う不思議な空気が流れます。

しかし本当にいい絵であれば、人の反応は大げさなほどに大きくなりますし、結果良くなくてもこき下ろされるようなことはありませんので、人のことは気にせずに自分の世界観を放出するだけで自分もすっきりした気持ちで絵を描き続ける事ができます。ただ問題はコミュニティ-が絵を描く人達の集合体である時に、自分の絵に対する評価を気にしないでいられる人は少なく、いわば競争社会のような土壌が出来上がっていると、勇気を出してそれらの人々に対する反応は否が応でも気になってしまいます。そういった厳しい絵画競争の渦の中で、自分の絵を表現する時に、最も大切にしなければならないことは、絵は自己満足の世界であると言う信念を前面に押し出して、批判に対する受け皿を持ちつつも、批判は成長するための起爆剤と捕らえていく事が重要です。

たとえば、4ヶ月かかって造り上げた油絵を展覧会の審査員の「不合格」の一声で全てが水の泡になることがありますが、ようするに展覧会に当選することを目的にするのではなく、自分のレベルがどの位であるのかを認識することを前提に考えて取り組めば何の問題もなく次のステップを目指して、絵を描いていく事ができます。絵は多面的な光を放っているので、難しく考えすぎてそれまで独自路線を走っていたものが、急に要素が複雑化したり、力強さがなくなったりと、マイナス面が浮き立ってしまいますので、さらにビジョンが劣化してしまうことも含めて考えると、自分を信じること以外に道はありません。

ただし絵を描くことを辞めずに、常に自分に足りないところは何であるのかを意識しながら、描いていく事をお勧めします。それらの原因が分かれば改善点をシンプルに実感できるので、そうすれば後は改良に改良を重ねて、自分の意図する設計図を組み立てればどんな批判を受けようとも再挑戦していけます。ただ人の批判や意見を無視するのではなく、それを踏まえた上で自分の居場所を再構築していけばいいのであって、無理に方向性を変えたり技術力だけを求めるのではなく、表現力とは何か総合的な視野を持って見つめなおしていく事が重要です。

初心者で絵の技術が乏しかったり、何を描けばいいのかも分からない人にとっては、多くの絵を描くことで、ビジョンを構築していく事ができますが、ある程度の技量が身に付いたら、一端それまで培ってきた技術を捨てて、再度基礎を学びなおすと、それまで積み上げてきた間違った方向性を軌道修正していく事ができるので、長年絵に取り組んでいても進歩がないなどと悩みを続けているような人にはお勧めです。

それでも相対的な評価にひるむ事無く自分の納得いくまで突き詰められる人であれば、新境地を開くきっかけを掴みやすくなりますので、恐れは捨てて自分のマイナス面は受け入れつつ、日々学んでいく姿勢を持って取り組み様々なことを学習し取り入れていきましょう。そうすれば有利な環境を作る事ができます。

印象重視!鮮やかなタッチで描きたいならパソコンで描くのが一番

浮世絵のような鮮やかな色彩を再現したいと思う人は多くいますが、それを実践する事は非常に根気がいる大変な作業なのでパソコンを使ってそれぞれの要素を面積ごとに色を一瞬で付けられるソフトやツールを利用すると、美しい絵画を作り上げる事ができるので実践してみましょう。パソコンで絵を描く事のメリットは、曲線が歪むことなく力強くはっきりしたラインを引けるという手描きでは成しえない、正確なタッチの構図を作り出すことができる点です。マウスの操作は苦手と言う人でもペンタブレットを使えば、紙にペンで絵を描くのと同じ感覚でドローイングできるのでお勧めです。

デジタルアートと言うのは3Dのような立体感のある写実風景を思い描く人もいるかもしれませんが、基本的には単調で鮮やかな画面を作る時に用いるのが効果的といえます。ただステンドグラスのように輪郭線の太さを均一に保てる為、一つ一つの要素は単調でも細かい要素が画面いっぱいに放出されれば、壮大な絵巻物のような世界感を醸し出すことができます。

パソコンの特徴としてレイヤー機能により、風景写真などの画像の上から物体の輪郭をなぞって写し取る事ができるので、スケッチがどうしてもできないと言う人にはお勧めですし、輪郭線を描いておいて色付けだけして、後から輪郭線を消してグラデーションを施せば写実的な描写にもチャレンジできます。前衛芸術における重要な要素として鮮やかな色彩であったり、単調でもそれらが折り重なるような連続性を持った画面構成が一般的になってきましたので、今や味よりも色の印象をどうやって強めるかを競うことが増えています。

レイヤー機能は、描画を重ねていくことができるので、イメージと違う要素があれば、その要素を含んでいるレイヤーを削除することができるので便利です。また複雑な構成の絵を描くときには、部位をレイヤーごとに管理すればで、色づけや物体の重なりを綺麗に配置できる他、重なりの順番も簡単に変えられるので、全体の雰囲気をその場その場で修正していけば、より多くのアイデアを実践的に生かすことができます。

また描画専用ソフトを用いれば、円を変形させて、花の形を再現したり、太陽のぎらぎらとした光のように単純な造型を複雑化できるという、究極の応用技術を用いる事ができるので、バランスと色彩感覚にすぐれていれば、細かい部分は描画する必要がないので、ソフトに慣れさえすれば誰でも挑戦できます。パソコンであれば色もカラーチャートから無数の色を自由に選択できますし、色の塗りなおしもボタン1つでできることから、完成度の高い色使いが可能になります。

最近ではアニメーションもパソコンの描画ソフトを活用するようになりましたので、複雑な画面構成にも無理なく取り組む事ができます。画面一面に花畑を描こうとした時に、花を1つだけ描画して後はその形を変形させながら、コピーして色も変えていけばあっという間に1つ1つ違った造型の花を集合体として表現できるだけでなく、規則正しいラインを引く事により一層鮮やかで美しいきめ細かな画面を作る事ができます。

ただ描画ソフトは10万円近くするものもあるので、まずはネット上で無料ダウンロードできる高機能なペイントソフトを使用することをお勧めします。パソコンを使用して絵を描くと、時間も短縮でき、表現力の幅が広がるので時間がない人には最適なツールと言えます。まずは描画に対する基礎的な知識を身に付け、どうすれば美しい構図ができるのかよく吟味した上で、新たな世界観の構築を目指すとパソコンを使用してもしなくても理想的なイメージンを設計できるので楽しみは広がります。

気が短くてもOK!1日3分絵日記でテクニックを磨いていこう

絵を描く事は忍耐を伴う作業と言えますので、訓練が必要ですが簡単なことではありません。まずは1日3分でいいので絵日記を描くことをお勧めします。絵日記と言うのは文章が絵で説明できないことを補ってくれるので、飽きずに取り組めますし記録として後から見返すのに便利です。また文章との相乗効果で、絵に対する意欲を持てますし、3分という短い時間の中で表現できる描写というのは、かなり単調なものになるのでリアルな絵を描く事はできなくても、イラストチックなテイストを施して、自由な発想を磨く事ができます。文章はより簡略化して絵に付随する説明書きのような言い回しで大丈夫です。

ただ絵を大げさな雰囲気にしすぎるとコミックに近づくので、人物を描くのであれば表情をつけずに、手や足に動作をつけて、場の状態を表現するようにしましょう。3分でこれらの作業を終わらせると言うのは、頭をフル回転させてイマジネーションを確固たる映像に具現化する必要があるので、ビジョンが定まっていないと短時間でその日の体験を網羅する事は困難になってきます。複雑なイメージングをシンプルにしていくという造型の転換力が必要になります。

例えば仕事に行って帰りに海が見えるバーでお酒を飲み、タクシーで家に帰るとします。この時、仕事は楽しかったのか苦しかったのか、お酒は美味しかったのか不味かったのか、タクシーの運転手は親切だったのか親切じゃなかったのかという異なる二つの方向性を常に意識して、絵日記を描くまでにイメージを構築させ、仕事とお酒とタクシーの三つの要素のうちどれが最も大きなインパクトとして映像が脳裏に焼き付いているかを明確にしておく必要があります。そうすれば絵を描くスピードは上がりますし、印象もシンプルで分かりやすいモノを再現できます。

絵日記のイメージが分からないと言う人は、ブログを想像してみて下さい。ブログは有名人も一般人も関係なく多くの人がその日の出来事をネット上で公開しているツールですが、必ず写真を添付できる機能がついているので、それを絵に置き換える作業だと思えば簡単にできますし、作品という意識を持たずに取り組めるので、その日の出来事の中で写真におさめたいと思うものは何なのかを考えればいいだけです。

もしくは夢や悩みなど何日かにわたって抱き続けている心の中の出来事を具現化するという方法もありますので、抽象的な絵を描く訓練にもなりますし、頭の中のイメージを形にすることほど、右脳の働きを促進するものはないので、非常に効果的な取り組みですから、早い段階から実践することをお勧めします。まず結婚を意識しているなら相手の人の顔を描くだけでも大丈夫ですし、男女が手をつないでいるような図柄でも絵日記として描けば、華やかなものになります。心配事があるならその原因と改善策、そしてそれに対する結果も含めて順を追って描いてみると心の整理にもなり、絵の表現形態が増していきます。

まずは色々な経験が必要なので、休日に何もやる事がなければコンビニに行くだけでも、コンビニの商品やそこにいる人々を目にした時に何か感じる事があるかもしれませんし、散歩するだけでも晴れていれば心が落ち着きますし、雨だと服が濡れたりして大変な思いをするわけですから、何かしらのドラマが存在します。家にいても地震があったり、テレビで大きなニュースを目にするかもしれませんので、様々な事象にすぐに反応できるように常にアンテナを張っておく必要があります。もしくは興味のあることを徹底的に追求すると言うのも、好奇心を煽る上では欠かせない行動ですので、チャレンジ精神を持ちましょう。

どんな絵が好きなのか!教科書は自分の気に入った画家の画集

初心者用の絵を描くための本はたくさんありますが、中級以上を目指す時に適当なテキストが見当たらないと言うことがよくあります。それは人によって描画に対する姿勢や考え方が異なってくるので、ある程度の描写力が身に付いたら自分の好きな画家の画集を参考にしてみましょう。絵を描き始めると、自ずと他人が描く絵を気にするようになるので、絵を目にする機会は多くなります。美術館に行かなくても、本屋の美術コーナーに行けば多くの画集があるので、自分の好きな画家の画集を購入して、模写をしたり技術を学んだりして、自己のビジョンを確固たるモノに変えていきましょう。

画集のいいところは一人の画家のプロットの変化や、作品を年代順に確認できるので、多面的な視野で画家の個性やテクニックを学ぶ事ができます。例えば初期の作品はアカデミックな風合いを出していても、時が経つにつれてコミカルなタッチに変わったり、色使いが明るくなったりという変化があれば、その変化に対する自分の思いを具体的に頭の中で整理することによって、絵に対する思想が広まり、客観的な視点と言うものを見出しやすくなります。

画家はバランス感覚と色使いに対するこだわりを持っているので、それらの絵の優れている点をよく分析する事が重要です。中級以上を目指すような人にとっては、1つのきっかけがあると、目的がはっきりした形となるので、他人の絵を隅々まで観察して、どんな些細な技術でもいいのでそれを自分の絵に取り入れてみましょう。まず技術や構図を模倣する事は非常に重要なことなので、一端自分の絵の中に色彩感覚や筆遣いを取り込んでみて、それができなかった時に再度画集を確認して必要な要素や、自分に足りないものは何なのか吟味してみましょう。

画集は絵に対する解説や執筆者の意見も反映されていることが多いので、自分の考えと照らし合わせてみて絵に対する考え方を再構築できます。絵というものは個人個人で意見が分かれてくるのは当然なので、解説者の考え方が必ずしも正しいとは限りませんし、自分の考えと一致しなくても人の意見を参考にすることは重要なので、否定的な考えを持たずに受け入れていくようにしましょう。ただ自分のビジョンとして確固たるモノが見つかっていれば、人の考えを気にする事無く、読み進めていけば大丈夫です。

ただ長谷川等伯やゴッホのように一貫してタッチが変わらないタイプの画家もいますので、そういう時はなぜスタイルを維持できるのか絵を1枚1枚しっかり確認しながら、自分なりの考えをまとめていきましょう。そして自分の絵を常に修正してまた新たな道が開けたら、再度自分の目指すべき道はどういうものであるか確固たるビジョンを築き上げましょう。浮世絵のようにデザインの延長上にある芸術も今は旬ですから、画集だけに留まらず建築関係の資料や前衛的な写真集を参考にするのも、新たなプロットの構築には欠かせません。

画集はあくまでも視覚的な参考に留めておけばいいので、さらなる発展を希望する場合は、美術館で実際の絵を見て画集から受ける印象との違いを比べてみる事は重要です。それらの体験を通して痛感する事は、ライブ感覚というものを肌で感じる事ができるため、実際に自分で絵を描くときの心構えとして、絵の印象を心に刻む事ができます。中には好きな絵が何か分からないでいる人もいるかもしれないので、現物を見続けることによって絵が醸し出す緊迫感や立体感を自分のインスピレーションの中に生かしていくというのも1つの手です。そして新たなる世界観が生まれれば、その時は今後の方向性をイメージングしていけばいいだけです。

テーマ探しは身近な素材に挑戦!悩んだら自分の手を描いてみよう

何を描いたら言いのか分からない人にお勧めなのが自分の手を描いてみることです。普段意識することのないものを観察すると新鮮な気持ちになりますし、手と言うのは非常にバランスのとれた美しい形をしているので、手の平と裏側も丹念に描写して、できれば指紋も描いてみましょう。手は必ず輪郭から描き始めて、刻まれている多くの皺を丁寧に配置していくと、リアルな造型が浮かび上がりますが、手をずっと見ていると皮膚の下に通っている血管の筋を観察する事ができますし、指紋は円形であるのに対して指の付け根に向かっていくと、細かい皺の溝が升目状になっていることが分かります。

手を描きながら指の長さと太さを微妙に調節していって、バランス感覚を養いましょう。人間を描く上で手と言うのは人間らしさを強調する上で非常に重要な部位なので、指先まで丁寧に描くのは骨が折れる作業かもしれませんが、そこを頑張ればリアルな情景を具体性のある形にしていけるので、手は顔と同じぐらい慎重に取り扱う必要があります。顔は表情をつくりますが、手は心理的な部分を表現できるので、手を開いている時と握っている時では、その人物の心の安定度が変わってくることを踏まえて、人物の置かれている状況をよく考えながら手を力強い線で描けば、分かりやすく表現する事ができます。

例えば人差し指を突き出している人間の心理状態は、強い意思の現れであると言えますので、社会風刺的な絵画に多く見られますし、そこには自ずとストーリー性が生まれます。人差し指だけでなく、指を立てるという行為は人間の意志の反映と言えるので親指は肯定的な気持ちの象徴ですし、小指は愛らしさを表していますので、人間と人間の意志の葛藤を描くとき、手先の描写は非常に大きな効果をもたらします。

要するに人間を表現する時に、他に対象物がなければ直立不動になることはあまりありません。何かしらのアクションが必要になるので、手をどの位置に配置すると意図的に感情をコントロールできるのか、まずは自分で腕を曲げたり伸ばしたりしながら手の位置を変えて試してみましょう。拳を握って腕を上に伸ばすと印象としては強くなりますし、手を開いて腕を垂らすと力を抜いている状態ができます。もしくは手を広げて腕を90度ぐらに曲げると原理的な事柄を解析するような素振りになるため、人に何かを説明するような状況で使う事ができます。

もし両手で顔や頭を覆うようなしぐさをすると、感嘆の表現に繋がりますので怒りや驚きを表現することができます。喜びであれば両手を広げて腕を横に伸ばすことで、顔の表情を描かなくても人物の内面を伝達するのに役立ちます。このように手の位置や状態を調節していけば、あらゆる心理状態に対応できるので、単調な絵にドラマチックな状況を与えることができますし、表現形態としては多少オーバー過ぎるアクションではありますが、詩的な美術を華やかに彩りたい時には必要不可欠な動作なので身につけておく必要があります。

それでは2人以上の人物が1つの画面に登場する時に、お互いの手の平をくっつけている状態を想像してみてください。手と言うのは人と人の繋がりや、信頼の共有の象徴になるので、それらの人物がお互いを尊重して、それを受け入れている図が完成します。逆に人物が互いに人差し指を突き出していると、何かを議論したり言い争いの風景になるので、これらを応用すると緊迫感や安心感を画面一杯に引き出すことができます。また手で頭を掻いたり、髪の毛を掴むと困った時のしぐさができます。

美人画を描きたいあなた!美のポイントはまつ毛をきめ細かくする

美しい女性を目にした時、その人の顔を描きたいと思うことがあると思います。人の顔と言うのは千差万別なので、顔立ちが整っていても描きやすい人と描きにくい人がいるはずですし、美しいと思える要素を全て描写することは難しいので、まずはまつ毛をきめ細かく描いてみましょう。人の顔で最もルックスに関わってくるのは目なので、目の上側のラインは若干細くなめらかな線で描く必要があります。とくにまつ毛はリアルに描くと瞳に光がともるような感じになるので、女性を美しく描きたい時には絶対に意識しなければなりません。

まつ毛の線を調整すると目の上側のラインが太めになりますが、目に奥行きができるので、実践してみましょう。美しさを誇張したい時にも役立ちますので、まつ毛は多少多めにすることをお勧めします。ただ注意しなければならないのが、まつ毛は微細筆を使わないと瞳の面積を著しく削ってしまう恐れがあるので注意が必要です。瞳に反射する光の点や線も忘れてはいけません。これらを忠実に再現することによって、まつ毛の線と呼応して目に輝きが溢れるので顔が優しくなり美しさは倍増します。まつ毛は目の下側にも生えていますので、じっくり観察していきましょう。

また目を誇張する事は、顔のパーツのバランスを相互に整える働きに繋がるので、目から描き始める事が重要で、目、鼻、口と言う順番に描き、再度目を修正してからまゆ毛を描く様にすると、整った顔立ちが形成されていきます。美しい目を描く事は美しい顔を描く事に繋がって行きますが、美しい目とはどのようなものなのでしょうか。まず美人画を描くときに注意するべき事は、描きたいと思う人の目が斜め上に上がっているのか、下がっているのか見極める事が重要になってきます。

目の上側の線から考えると目の付け根から弧を描いて外側に広がっていくわけですが、この時に若干ラインが下がり気味になりつつも、斜め上に上がるように描けば、心地よい美しい目の線が完成します。ただし下側の線を描く時に上側の線よりも太くしてしまうと、人相が全く違う顔になりますので注意が必要です。

目の付け根の部分が細くなっていると目全体が細くなりますし、付け根が広がっていると大きな目になるので、その描き出しにも注意して筆を進めていく必要があります。今若い女性の間ではまぶたを二重にする化粧品の器具を使う人が多くいますが、これは目の上側のラインの面積を増やすことで、しなやかな目の曲線ができることと目を大きく見せることで、顔全体のバランスが整うという効果がありますので、美人画を描くときも目に美しいラインを施して大きめに描くことを意識しましょう。

そして目に対する双方的な効果をもたらす鼻は、目よりも高い位置から鼻筋のラインを引くと、欧米人のように彫が深い造型を作り出しますし、目よりも低い位置からラインを引くとくりっとした鼻になります。ただ鼻を高く描いた時に横幅が狭すぎると魔女のようにとがった鼻になるので、微調整をしながら描き、鼻の先も丸くなっているのか角ばっているのか考えながら調整していく事が重要です。ただ鼻を高くすれば美しい美人画が描けるというわけではなく、あくまでも全体のバランスが重要ですし、顔の輪郭線がいかに滑らかで、パーツを捉えながら全体を網羅していけるかが重要なポイントになってきます。

顔ができたら体を描いていきますが、首を細長くすると、顔のバランスが良くなりますが、ここも細すぎると美しさが半減してしまうので、胴体も含めて全体をゆっくりと仕上げていく事が重要ですし着ている服の色合いも、鮮やかにしていくと引き締まった画面ができます。

浮世絵に学ぼう!イラストタッチでも日本人気質な鮮やかな風合い

娯楽として広まった浮世絵がヨーロッパで芸術として認知されたのは、江戸時代末期の頃でしたが、シンプルな構図と鮮やかな色合いが強烈なインパクトを放っていたため、平面的な画面でも遠近感を駆使していることから、浮世絵は絵を描く上での教科書と考えても過言ではありません。まず浮世絵は非常にきめ細かい描写を施しているのですが、全ての要素が相互的に呼応して、印象を高めているので美しい一体感を成しています。そこにベタ塗りの背景が加わるとより絵の中の風景や人物が立体的に浮かび上がります。まず参考にするべき点は、人物や風景を忠実に再現している点です。中世のヨーロッパのアカデミズムも現実を写真のごとく描写しているので、世界中から注目はされますが、色合いに関して言うと鮮やかさの喪失が目立ち、遊び心がないので厳粛な雰囲気から逃れる事ができないというマイナス要素は拭えません。

浮世絵が見ていて楽しめるのは、写実的でありながらもベタ塗りを完璧に施し、陰影の代わりに画面の奥行きだけで、立体感を表現していることと明るい色を大胆に使っている事も注目すべき技法と言えます。ただこれらの技術を自己のうちで養い発達させるには、まずは浮世絵の模写から始める必要があります。浮世絵の中でも最高傑作と言われている葛飾北斎の「富嶽三十六景・神奈川沖」は白波がうねる中を3隻の船が大きく揺られながら波をかわして行く光景が描かれ、背景にはほぼ全体が真っ白に覆われた富士山がそびえて立っていると言う、波、船、富士山の3点をみごとに1つのイメージで結んでいると言う世界でも名だたる名画に指定されています。

ようするに、浮世絵の美しさと言うのは線で様々な事象を表しているため、油絵のような粒子性はありませんが、それらの表現を上回るベタ塗りと立体的な奥行きが迫力を生んだり、美的な色合いを放出して多面的な遊び感覚に溢れていました。では日本人が生んだ過去の産物に対して、現代人が成しえる最新の発想とそれらをどの様に転換すれば浮世絵のような総合芸術群を生み出せるのでしょうか。浮世絵は江戸時代のコミックとして、庶民の間で親しまれてきたことから、誰からも愛される画風というものを発展させる必要があり、瞬間的な表情を無の中に取り入れて、1枚の絵で風情や喜怒哀楽を表現しなければなりませんでした。

そういった困難な状況の中で絵師たちは、様々な工夫を凝らして多くの作品を発表し続けたので、マーケットは広がり日本人の中に輪郭線の文化が根強く息づいていきました。現代作家の多くが漫画からインスピレーションを受け、それを独自の視点に置き換えて構造を組み替えるため、斬新なアイデアが次々と誕生しています。要するに浮世絵を模写しつつもアイデアという視点から、新たに思考を組み換えて自分なりの表現形態を作れば、浮世絵を超える奥深さと日本人らしい美しい線がなめらかなタッチで再構築されることになるので、パソコンやスマートフォンなどのツールを活用するのも独自の表現を探る上では重要なチャネルと言えます。

ただ日本人は西洋人と違って、陰影に対する技量が不足しているため、斬新な手法を考案する上でかかせないのが、光と影のコントラストをいかに日本人らしい線や物体の形状を滑らかなタッチで表現するかという課題がありますし、自己の限界を超えるための統括的な訓練が必要になってくるので、葛飾北斎に対してレオナルド・ダ・ビンチのビジョンや表現形態における分析力をどこまで理解できるかが重要になってきますし、双方の技量を探る上での観察力もなくてはならないので、総合的に探っていく必要があります。

リアルじゃなくても大丈夫!シンプルな構図を求めていざ出陣

絵を描く上で重要なのは、想像力や技術力よりも常にわくわくするような構図を思い浮かべておくことです。それにはシンプルな画面構成を常に意識して全体のビジョンを分かりやすく、視覚に訴える造型模写を施す必要があるので、リアルな描写に飽きたら、絵を単純化してみましょう。要するに複雑化した画面から必要最低限の要素だけ残して、いらないものを省いていく作業が重要になってきます。人の顔を描くにしても、光と影の関係性における陰影表現をなくして、輪郭線をはっきり描くと平面的な絵になりますし、リアルな画面をイラストテイストに返還することで、従来までの固定概念を覆す新たな世界観の開拓に繋がります。

洋服や車のデザインを考えた時に、シンプルな発想は人に印象と共感を与えて、何度見ても飽きない新鮮な感覚だけを残しますので、結果的には余分なものがないということは、捨てる要素がないということに行き当たりますから、いつまでも愛される作品が誕生することになります。リラックスして絵を描くことは重要ですし、形式に囚われず自分のやりたいようにやって、尚且つシンプルな構図を生み出せば、ごちゃごちゃした画面になることもないので、最後まで楽しみながら取り組めます。

時には絵を描く事は苦しみであったり、思い通りの描写ができずに悩み続ける時もあるかもしれません。それはそれで1つの構成を造り上げる過程としては大事な事ですので、乗り越える努力は必要になりますが、そういう時にこそ絵が複雑化していないか一端立ち止まって考える必要があります。まずは画面を均等に4等分してみて、それぞれの枡の中に要素が集中していないか確認することをお勧めします。そういう箇所を見つけたら、何が余分で何が必要なものであるかをよく見極めたうえで微調整していきます。肖像画にしても人物が画面に対してフィットする大きさと言うものを考えると視覚的にも変わってきますし、印象も良くなります。

絵を描いている時に面白みに溢れた構図ができれば、楽しさは倍増します。しかしバランスが悪いとそれらのプラス面が半減してしまいますので、一つ一つの要素を忠実に確認する事も重要ですが、全体の配置を1回見直す必要があります。部分的に遠近感が狂っていたり、着色段階でむらがあったりした時には、すぐに修正していきましょう。悪循環を断ち切っていけば絵を描きながらアイデアを放出できるので、次の段階の描写が楽になります。これらの一連の取り組みに際して必要な事は、随所随所で全体を客観的に見直すことに尽きますので、様々な選択肢を通過する必要はありますが、結果的にしっかりした構図の絵が完成します。

例えば風景画をシンプルな構図にするとどうなるでしょうか。一面に畑が広がり、遠くに海の地平線が見えるような広大な景色を畑は黄色、海は青と言うように、画面を色で覆い尽くすようなアイデアは、一歩進んだ発想力が必要になるので、写実風景と心象風景を総合的に解析していく必要があります。それらを応用していけば、抽象画一歩手前の独特な世界観を放ち、要素の大きさと配置に際してバランスよく整えることができれば、何度見ても飽きない絵を描く事ができます。

今もってアバンギャルドが全盛になりうる21世紀の美術とは、バランス感覚がモノを言うシンプルな世界でありながら、古典的なインパクトも兼ね備えているので、常に視覚に訴えてきます。がさつな画面を作っても描写する時の線を少なくしていくことが重要ですし、イメージが拡散してしまうようであれば要素を減らして誰が見ても分かりやすい画面構成を目指して新たな世界観を構築しましょう。

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目指せ本格派!油絵を始めるなら単純な構造の絵画を模写してみる

本格的な画面構成を目指す人には油絵をお勧めします。油絵の具の特徴は遅乾性を利用して、塗り重ねの連続から立体感のある陰影表現が可能になると言うことです。ただし最初から高度なテクニックを磨く必要はないので、まずは抽象画などの単純な構造の絵画を模写していきましょう。ようするにモンドリアンのように四角形を組み合わせただけの単純な模様やタッチを実際に模写すると、油絵の具の性質がよく分かりますし例えばゴッホの絵に出てくる草や花など絵全体でなくともピンポイントで描くだけで、ゴッホと言う画家がどの様な力加減で筆を動かしたのか頭でなく肌で感じ取る事ができます。ピカソでもマチスでも単純な構造の絵画は山のようにありますので、自分がこれなら描けそうだと思う絵を1枚でいいので探してみましょう。

油絵の具は水ではなくオイルを使うことから、難しいと思われがちですが、オイルは光沢を出したり絵の具を乾きやすくするためのモノなので、水だと思って使えば大丈夫です。オイルにもたくさん種類がありますが、基本的には「ペンティングオイル」というものを準備すればいいので、難しく考える必要はありません。ただ油絵の具で実際に何かを描く前にスケッチブックにこれから描こうとする造型を鉛筆で描いてみて、感覚を掴んでおく事が重要です。例えば写実的な描写がどうしてもできないとか、鮮やかな画面を作る事ができないと言った悩みもあるかもしれません。しかしスケッチも併用しながら、ゆっくりでいいので何かを描くことによって、インスピレーションが生まれるので、まずは一番小さな0号というキャンバスを用いて、丸や三角などの図形を描写するだけでも、油絵がどのようなモノであるか体感する事が重要です。

ただ油絵と言うものは様々な表現に対応できるので、水彩のようにぼかすこともできれば、クレヨンのようなざらついた画面を作り出すこともできますから、こどもでも自由に挑戦できるジャンルと言えます。レオナルド・ダ・ビンチのような高度な立体感の創造をイメージする人もいますが、単純に黒の絵の具で落書きをしても何ら問題はないのです。基本はスケッチではありますが、絵は自由がいのちだという考えを尊重すると、基礎も何もない状態でもストイックに自分の考えていることを自由に書き連ねていくとストレス発散になりますし、本人が楽しければこれほど幸せな事はありません。そうやってずっと描いているうちに、表現に対する思想と言うものが高まりますので、まずは続けることを意識して取り組んでみましょう。

また最初は何となく始めた油絵が思いの他楽しくなって、のめり込んでいくという人もいて、そういう時には実践的な訓練をするとよりスキルが上がるので、まずは机の上に何でも好きなものを置いて、それを細かく描写していきましょう。最初は形がくずれたり、色をうまく出せなかったりして翻弄する事もありますが、慣れれば感覚を掴むことができますし、油絵の描き方というレクチャー形式のテキストを用いるのも効果的といえます。ただスキルがある程度のレベルに達するとマンネリズムに陥る事があるので、油絵にのめり込み過ぎた時には、2~3週間ほど一切絵に関わらない時間を作る事も必要です。ある種の空白期間を作ることによって、過剰な絵に対する意識を静めて、客観的な視点を取り戻すことができるので、お勧めです。

もしくは外で油絵を描く事も脳をリフレッシュするという点では効果的です。自然の中でそこにあるものを描写することによって、油絵に対する表現力の可能性を高めるだけでなく、写実的な技術の構築にかかせない光と影を直接確認できます。

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